2026年3月19日から22日の4日間にわたり開催された「ジャパンインターナショナルボートショー2026」。今年で65回目を迎える国内最大級のマリンイベントです。パシフィコ横浜、横浜ベイサイドマリーナを中心に、ぷかりさん橋、日本丸シーカヤックパーク、八景島マリーナを含む計5つの会場で開催されました。今回の記事では、メイン会場であるパシフィコ横浜と横浜ベイサイドマリーナ両会場の実際の様子をレポートします。
ボートショーレポート もっと海が近くなる! 国内最大級のボートショー
来場者は4万人超! 子どもの来場が過去最高を記録し大盛況
イベントの総来場者数は4日間合計で41,874名となり、各会場は幅広い層の来場者で賑わいました。今年のイベントテーマは、「もっと海が近くなる・・・」。最新のボートやヨット、マリン用品の展示にとどまらず、初心者からベテランまで海を身近に感じられる多彩なプログラムが展開されました。
中でも今年の大きな特徴と言えるのが、キッズ層の広がりです。子どもの来場者数は過去最高の5,000名超を記録し、総来場者の約1割を占めました。家族連れを対象としたファミリーマリンパークでは、計17種類のプログラムが実施され、キッズビレッジでのロープワーク体験やペーパークラフト作り、こどもボート免許スクールでのバンパーボート操船など、見るだけでなく触れて体験できる内容が充実していました。次世代のマリンファンの創出につながる活気が感じられます。
リアル会場への出展社・団体数は198社・団体に上りました。パシフィコ横浜の展示ホールには、ボートや水上オートバイ、マリンエンジンなどが所狭しと並び、マリンレジャーに関心を寄せる来場者たちの視線を集めていました。
各メーカーの個性が光る、注目艇とブース展示
ヤマハのブースでは、水上オートバイ「WaveRunner」発売40周年を記念する展示が行われていました。1986年の初代モデル誕生から40年を迎えたことを記念し、赤を基調とした専用グラフィックやカーボンパターンを採用した日本限定の特別モデルが披露されました。また、これまでの進化の軌跡を振り返るパネルもあわせて展示されていました。
同じくヤマハから出展された「E-Watatsumi」は、開発が進められている電動推進の実験艇です。環境への配慮を形にした双胴船で、水中のプロペラにモーターが直結するユニットを搭載しています。中速走行時でも静寂性が高く、船体にはガラス繊維より強度の高いバサルト繊維が採用されています。
トヨタからはスポーツユーティリティークルーザーである「PONAM-31」のXグレードが出展されています。自動車の開発で培われた技術が注がれており、アルミ製の船体による乗り心地と高い走破性を備えています。3リッターのディーゼルターボエンジンを搭載し、従来モデルではオプションであった定点保持システムが標準装備されるなど、操船をサポートする機能も充実しています。また、船内のソファやシートがファブリックからレザー調に変更され、より上質な内装となっている点もXグレードの特徴です。
トーハツは機能的なフィッシングボート2艇を展示しました。「TF-23Xα」(写真奥)は新設計のV型船体を持ち、高い走破性と使い勝手の良さを備えたモデルです。一方の「TFW-25R」(同手前)はキャスティングに特化したフラットなデッキ形状が特徴です。どちらも釣り人の実践的なニーズに応える設計となっています。
ヤンマーのブースには本格的なフィッシングクルーザーが並びました。写真の「EX38-HT」はハードトップ仕様の38フィート艇で、高出力と低燃費を両立したエンジンを搭載しています。横揺れを軽減するジャイロユニットや暗視カメラなどの装備も備え、釣りやすさと快適な船内空間を両立させています。
ボートだけじゃない! PWCやエンジン、高級車の展示から子ども向けイベントまで
カナダのBRP社が展開するSEA-DOOブランドからは、ハイパフォーマンスモデルの「RXT-X 325」が展示されていました。325馬力を誇るエンジンを搭載し、高い加速性能と安定性を備えた一艇です。水上を疾走する姿を想像させるスポーティーなデザインが来場者の注目を集めていました。
船を動かすエンジンの展示も迫力があります。ホンダのブースには、同社の船外機で最大出力となる350馬力のV型8気筒エンジン「BF350」が並びました。洗練された流線型のデザインと、圧倒的な存在感を放つ大型の船外機を間近で観察できるのもボートショーならではの体験です。
マリンライフを彩るアイテムとして、高級車の展示も行われています。アストンマーティンのブースでは、美しいフォルムを持つスポーツカーである「ヴァンキッシュ」が展示されていました。海辺のドライブに似合う洗練されたたたずまいが、会場に非日常の空間を演出しています。
今年は例年以上に家族連れや子どもの姿が目立ち、子ども向けのイベントも充実していました。さかなクンが登壇したスペシャルステージ「ギョギョッとおさかな教室」には多くの子どもたちが集まり、イラストを描きながらの魚の解説に熱心に耳を傾けました。また、自分で描いた船を特別な機械に乗せてスクリーンの大型画面の中に映し出す「おえかきマイボート」や、桜の花びらを模したカードに夢を書いて貼り付けるメッセージボードなども用意され、会場のあちこちで子どもたちの笑顔が見られました。
海に浮かぶ大型艇を体感! 横浜ベイサイドマリーナ会場
パシフィコ横浜会場を満喫した後は、シャトルバスを利用して横浜ベイサイドマリーナ会場へ向かいます。片道約30分の道のりです。両会場間の移動には、パシフィコ横浜に隣接する「ぷかりさん橋」から出航するシャトルボート(片道約45分)を利用する選択肢も用意されています。海風を感じ、横浜港や横浜ベイブリッジを眺めながらの移動は、それ自体がクルージング体験となります。
横浜ベイサイドマリーナでは、全長10メートル以上の大型艇やヨットが多数係留されています。実際の海上で、自然光の下に浮かぶ船体のスケール感を直接確認できる点が、この会場の醍醐味です。
ここでは注目の2艇を紹介します。
フランスのプレステージ社からヤマハが輸入し、今年3月に発売した大型サロンクルーザーのニューモデル「PRESTIGE F4.3」です。新たなデザインコンセプトである「ザ・フレンチ・リヴィエラ」のもと、水の動きから着想を得たエレガントな曲線を持つ外観が印象的です。約43フィートの船体には、ブランド初となる側面からの出入り口を設けることで開放感を持たせたキッチンや、2室のベッドルームといった上質な居住空間のほか、広々としたフライブリッジが備わっています。
2つ目は、レクサスブランドのラグジュアリーヨット「LY650」です。全長約65フィートの船体には、同ブランドのデザイン哲学が注がれています。クーペのように流れるルーフラインと美しい2トーンカラーの外観が目を引き、船内は日本のおもてなし思想を取り入れた上質な空間に仕上がっています。居住エリアには専用のシャワールームを備えた3つのベッドルームが配置されているほか、船体の一部には軽くて丈夫な炭素繊維素材が採用されており、高い航行性能と静粛性も確保されています。
海を直接体験できるサテライト会場
今回はメインの2会場に加え、3つのサテライト会場でも体験プログラムが実施されました。ぷかりさん橋では帆船「みらいへ」でのマスト登りや体験航海、日本丸シーカヤックパークでは初心者向けのシーカヤック体験が行われました。また、八景島マリーナではセーリングカッターの乗船体験に加え、クジラのヒゲに触れたりデジタル顕微鏡で海生生物を観察したりする「クジラキャンプ」が開催されるなど、様々な視点から海を学ぶ機会が提供されていました。
4日間にわたり開催された「ジャパンインターナショナルボートショー2026」は、多彩なボートや最新技術に触れ、海に出る喜びを改めて実感できるイベントでした。今回は特に子ども向けの体験プログラムが充実しており、家族で海に親しむ姿が多く見られたことが印象的です。ライト層からコアなファンまでを魅了する本イベントを通し、マリンレジャーの更なる広がりと業界の活気が感じられました。
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