中古艇評価士研修会 | イージーボート・プラス

中古艇・中古ボート・中古船の販売ならイージーボート・プラス

現在の掲載艇数1,003

中古艇評価士研修会

「中古艇評価士研修会」開催

ユーザーに、より良い中古艇選びをしてもらうための取り組みが、NPO法人 日本中古艇協会の主催によって行われている。今年で14回目を迎えた「中古艇評価士研修会」がそれだ。「適正な中古艇の程度判断の統一化」という大きなテーマを掲げる研修会の一日を追った。

中古艇評価中

11月18日(水)、「中古艇評価士研修会」が開催された。関西会場(今年は10月28日、いずみさの関空マリーナ=参加者9名)と、関東会場(ヤマハマリンセンター横浜=参加者9名)でそれぞれ年に一度実施されている同研修会は、今年ですでに14回目。"秋の恒例行事"となってきた。

NPO法人 日本中古艇協会の主催によるこの取り組みの狙いは、"ユーザーが安心して中古艇を楽しむための、適正な中古艇の程度判断の統一化"だ。

「中古艇は、海という過酷な環境で使用され、経年による変化は確実に進行しているものです。ですので、たとえ同じ形式・年式のフネであっても、使い方やメンテナンスによって商品価値は千差万別で、"程度の状況"をユーザーが適正に見極めることはできません。こうした点を改善して、中古艇(ボート、ヨット、水上オートバイ)の売買時にユーザーの皆さまから『安心と信頼』を得られる中古艇業界にするために、(日本中古艇協会の)会員販売店に『中古艇評価シート』の作成と、その規約に準じた『中古艇評価士制度』の普及、推進をしているのです」(日本中古艇協会事務局の小塩康博氏)。

具体的で実践的な研修内容

10時からの研修会は、まずは座学からスタート。そのなかで、現在の中古艇の需要や、中古艇と新艇の割合の推移といった現況が紹介された。ちなみに、中古艇の需要は年間約1万隻。これは新艇に比べて7~10倍の規模だという。「中古艇評価士」の果たす役割は、数のうえでも少なくないのだ。

『中古艇査定評価の概要』の講義では、査定の基本、手順を紹介。そのなかで、たとえば実際に使用していたオーナーや保管マリーナのスタッフなどから、使用頻度や現状を聞き取る「問診話法」の重要性や、査定の際の心構えといったことが、具体例を挙げながら紹介された。

中古艇のカルテとなる『点検・評価シート』の講義では、船外機艇、スターンドライブ艇、インボード艇それぞれの違いと特徴を確認。記載内容や運転記録などについての説明に加えて、評価のコツ、必須事項や注意点など、評価レベルの判定シートの書き込みに関するレクチャーが行われた。

中古艇評価中

研修会の様子。教材の『研修マニュアル』は、実践を見すえ、具体性を高めるための内容改訂が行われている。

サンプル艇をモデルに実地評価

中古艇評価中

左シャフトの動きを確認。チェック項目が多いが、講師が具体的に評価方法を提示するため着実に評価できる。

座学に続いて行われたのが、船台に置かれたサンプル艇での「実地評価体験」だ。参加者は、研修会の講師を務める塩澤満さんから、シャフトやジンクプレートの点検、外傷の確認、エンジンルームやバッテリー室、キャビン内、さらにはデッキライトや艤装品・付属品など、陸置きの状態でチェックできる事項を、ときに実演を交えながら確認・評価を行なった。シートに書き込む「評価項目」はかなりの数だが、講師と直接、評価の仕方を確認しながら評価法を学べるためか「なんとか、大丈夫そう(笑)」(参加者)との声も聞こえた。

ちなみに、サンプル艇には32フィートのスポーツコンバーチブル、2基掛けのインボード、ディーゼル艇。講師の塩澤さんによると「このタイプのボートの一番評価が難しく、時間がかかるので、むしろ多くの要素を参加者と一緒に確認することができる。そういう意味で、サンプル艇としては理想的」なのだという。

個人の総合評価を照らし合わせる

午後からの研修では、同じサンプル艇を係留した状態でビルジやウインドラス、バウスラスターや電動トイレなどの機能的な部分をまずは確認。続いて、エンジンをマックスまで回転させて直進、旋回させる「実走行評価」で、操舵系統と推進系統のチェック・評価を行なった。

研修会の最後は、参加者一人一人が評価した『査定の発表』だ。目的は、評価内容のレベル合わせ。発表内容には同じような見解もある一方、当然"目の付け所"による評価点の違いなども露見したが、それこそが発表の狙いなのだ。

「自分一人の評価ではなく、多くの方の評価と目線合わせができたのは収穫でした。私は(販売店の)営業で、いつもはメカニックの方の評価表を見て、それをユーザーさんに渡すという感じだったのですが、これからはその内容をメカニックの方とも確認できます。そのうえでお客さんと話ができるというのは大きいですね」とは参加者。座学から実地研修まで、多岐にわたる講習内容に「(ボート業界に)長くいるけど、忘れていたこともあって勉強になったよ(笑)」という声もあった。参加者は、いわゆる若手スタッフからベテランまで年齢層は幅広く、職種も営業、サービス(メカニック)などさまざまだ。そういった人たちが、「中古艇」というひとつのカテゴリーを同じ目線で評価するための「基準作り」であるこの研修会の意義は、高そうである。

中古艇評価中

艇体レベルの確認作業は、まさに隅から隅まで。言葉は悪いが“あら探し”が結果的に“いい評価”にもつながる。

中古艇評価中

実走行で操舵系統、推進系統などの具合をチェック。エンジンの調子、煙の色、油圧、電圧などを“みる”。

中古艇評価中

走行テストにより、左舷エンジンの冷却水の水漏れを確認。その対処法などもその場で伝えられていた。

中古艇評価中

研修会の最後は、参加者全員で『評価シート』に記入、評価を発表して“評価目線”のすり合わせ作業を行う。

研修会講師の塩澤満さんに聞きました

中古艇評価中

「中古艇評価士」制度の大きな目的のひとつに、中古艇協会の会員同志の流通の活性化が挙げられます。たとえば、"このフネはウチのエリアでは売れにくいけど、そちらなら"ということも、統一した『評価シート』をもとに、「中古艇評価士」が同じレベルで評価できれば信用ができます。そしてその「信用」はそのままユーザーさんにもいい影響をおよぼします。あるいは同じ販売店の中でも営業とサービス(メカニック)では、どうしても視点が違ってくるのですが、それも『評価シート』があれば目線を合わせることもできます。ですから、この研修会では、できるだけ具体的な内容を多く盛り込み、評価方法や目付け、ポイントなどをひとつでも多く身につけて、参加者に"お持ち帰り"してもらいたいと思っています。

日本中古艇協会事務局長の小塩康博さんに聞きました

「中古艇評価士」制度の主旨を改めてお聞かせください。

中古艇というのは、単純に値段を見て、ネットはブローカーから買われる人もいらっしゃるのが現状です。それがたまたま上手くいけば、それはそれでいいのですが、フネと車ではやはり違います。陸上で不具合が起こっても、ある意味ではなんとかなる車とは違って、フネはいざ海に出るとすべての責任を船長が負わなくてはなりません。

海を走るリスクですね。

はい。
そのリスクをキチンとわかった上で乗る必要があるわけです。これを前提としたときに、フネという乗り物を、キチンと研修を受けた評価士が『評価シート』をもとに評価することで、ユーザーさんに安心して中古艇を楽しんでいただきたいというのが、この制度の大きな目的です。

査定

今年で14年目(毎年開催)していますが、手応えは?

たとえば、ボートショーでは中古艇協会として会員さんとともに『中古艇ボートフェア』にフネを出展しているのですが、その際に「中古艇評価士のカードを掲げていると、やっぱり違う。(日本中古艇)協会の認定資格を持っているということをお客さんにアピールできるのはメリットがある」という声が販売店さん側から挙がってくるようになってきました。売る側にも、お客様にも"この制度はあったほうがいい"と受け取ってもらえているということだと思います。

査定

今後の課題は?

この「中古艇評価士」制度をもっともっと広く知ってもらうことですね。同時に、制度そのものの質もどんどん高めていければと考えています。

ありがとうございました。

海のパッションマスターズ

> 海のパッションマスターズをみる

初めての方はこちら
中古艇の選び方・買い方
メーカー・モデルから探す

ボートを検索

価格

売約済を含む

全長

所有艇の売却
メールマガジン登録

トップへ